10/17 第1回口頭弁論:ゼネラルユニオン組合員 vs 大阪大学

10月 17, 2022 ,

10月17日、ゼネラルユニオン組合員と支援者たちが大阪地方裁判所に集まり、無期雇用契約への転換を拒否した大阪大学(阪大)を提訴している組合員を支援しました。大学側は、「これらの組合員たちは今年3月までは被用者ではなかったため、労働契約法に定められた無期雇用契約を申し込む資格がなかった」と主張しています。

様々な大学で働いているゼネラルユニオン組合員は、労働契約法から逃れるための大学の様々な手口を見てきていますが、今のところ、雇用関係の存在そのものを否定するこの手口を用いたのは大阪大学だけです。大阪大学は公立の国立大学です。ですから、当然法律にも政府の方針にも従って、非常勤職員の雇用保障を改善するに違いないと誰もが思うのに、です。

ゼネラルユニオン組合員は、大学を訴えている原告組合員を支援するため、特に彼らの雇用が今年度末の2022年3月31日に終了することから、力を合わせることを誓うものです。この闘いに勝利するという私たちの決意は、第1回口頭弁論での原告組合員の以下の意見陳述に明確に示されています。

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こんにちは。

まず最初に、意見陳述の機会を与えてくださった裁判所に感謝したいと思います。ま た、今日ここに連帯を示すために集まってくださった支援者の方々にも感謝いたしま す。ここにお集まりいただいたことに本当に感謝しています。最後に、私たちの代理人 である定岡弁護士と村角弁護士に感謝したいと思います。


意見陳述を簡潔にまとめ、私の履歴と事件の経緯を少しお話しします。日本の教育業界 で働く多くの講師らと同様に、私も最初は英会話教室で働き始めました。しばらく働い た後、指導力と就職の可能性を高めるために、学校に戻り、修士号を取得することとし ました。大学で講師の職を得ることが目的でした。大学の方が条件もよく、仕事もやり がいがあると思ったからです。


2004年に初めて大学で教壇に立ちました。その時は私立大学2校と大阪外国語大学 (通称:大阪外大)に就職しました。大阪外大は、私を直接雇用してくれました。つま り、私は大阪外大の被用者でした。2007年、大阪外大は大阪大学と合併しました。 その時から、就労環境はどんどん悪くなっていきました。ある時期から、大阪大学は、 私や他の非常勤講師は社員ではなく、独立した個人事業主だと主張するようになりまし た。この変更を私たちに明確に伝えられた記憶はありませんし、私がサインした契約書 に変化があったかどうかも明らかではありませんでした。このような契約をメディアで は偽装請負と呼び、このような契約を用いる企業をブラック企業と呼ぶことを、私はそ の後知りました。まさか国立大学が、ブラック企業のような脱法行為や社会的責任逃れ の手口を使うとは思ってもみませんでした。しかし、今日、私たちはここにいます。


残念ながら、偽装請負、恣意的な契約期間の制限、「クーリング期間」など、非倫理的 かつ適法性に疑問のある手法を使って、労働契約法上の義務を免れ、すり抜けているの は大阪大学だけではありません。本件は、大阪大学の労働者だけでなく、あからさま に、あまりにも頻繁に、脱法行為をしているすべての機関の労働者にとって重要な訴訟 です。

ゼネラル・ユニオンは、その役員も組合員も、この試練の中、すばらしい支援をしてく れました。改めて、私たちの雇用主である大阪大学に対し公正で正当な処遇を求める私 たちの闘いに連帯していることを示すために、本日ここに集まってくださったすべての ゼネラル・ユニオン組合員に心から感謝したいと思います。

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今日の第1回口頭弁論に集まって頂いたすべてのゼネラルユニオン組合員、支援者のみなさんに感謝!