大学では、非常勤講師本人に知らされるよりもずっと前から、来年度の授業編成や持ちコマ数の検討が始まっています。時間割が決まり、減コマを知らされてからでは、対応が後手に回ってしまいます。
そこで当組合が毎年取り組んでいるのが、HOOK(Hands Off Our Koma)キャンペーンです。来年度の授業編成が固まる前に大学側に組合の存在を明確に示し、組合員の持ちコマ数と労働条件を維持するよう求めます。早い段階から組合が関わることで、組合員が知らないうちに持ちコマ数や労働条件が切り下げられることを防ぐ取り組みです。
今年のHOOKでは、55の大学・短期大学に対し、延べ124件の勤務について要求書を送付しました。複数の大学で教えている組合員も少なくありません。こうして各大学に要求書を送ることは、大学業界の幅広い職場に組合が存在していることを示すことにもなります。そして、来年度の持ちコマ数、賃金、労働条件がどうなるのかを、組合がきちんと見ているというメッセージにもなります。
要求書の送付はすでに終わり、現在は大学側からの回答を待っています。HOOKは、単に毎年要求書を送るだけのキャンペーンではありません。組合員がどの大学で働いているのか、そして組合の力がどこに集中しているのかを把握し、減コマなどの問題が起きそうな職場を早い段階でつかむ機会でもあります。大学側が来年度のコマ削減を考えているのであれば、決定される前に把握し、対応します。それがHOOKの大きな目的です。
次なる一手――大学賃金実態調査
HOOKは長年、非常勤講師の持ちコマ数を守り、収入の減少を防ぐための取り組みとして続けてきました。しかし、今必要なのは、今ある賃金を守ることだけではありません。大学業界では賃金が十分に上がっておらず、長年ほとんど変わっていない職場も少なくありません。
そこで大学支部は、次の取り組みとして「大学賃金実態調査」を開始します。組合員だけでなく、大学で教える幅広い講師を対象に、実際にどの程度の賃金が支払われているのかを調べ、大学業界全体の賃金実態を明らかにしていきます。
まずはコマを守る。次は賃金を上げる。
