最近の団体交渉では、労働組合が契約期間を3月31日まで延長し、賃金を引き上げるよう正式に要求しました。
毎年3月、アルティアセントラルに派遣されている外国語指導助手(ALT)は学年末を迎えます。しかし、彼らが手にするのは「軽くなったスケジュール」だけではありません。法律的・経済的な“罠”にも足を踏み入れることになるのです。
アルティアセントラルは、契約終了日を3月31日ではなく3月28日に設定しています。このわずか3日間の差によって、労働者はその月末で社会保険(健康保険・厚生年金)の加入資格を失います。日本の法律では、保険に継続して加入するためには国民健康保険と国民年金に切り替える必要があり、たった3日間のために1ヶ月分の保険料を請求されることになります。
その合計金額は簡単に5万円を超え、今年アルティアが京都府のALTに提示している月給の4分の1に相当します。
これは単なるミスではありません。コストを労働者に転嫁する戦略です。月末前に契約を終了させることで、会社は保険料の事業主負担分を回避し、その負担を労働者に押し付けているのです。そもそも低賃金と限られた福利厚生で1年間働いてきたALTにとって、大きな打撃となります。
さらに悪質なのは、新規採用者に対してこの仕組みを事前に一切説明していないことです。海外から来日したALTも例外ではありません。退職間際に突然知る者もいれば、後から年金事務所からの請求通知で初めて知る者もいます。いずれにせよ、労働者にとって大きな混乱と経済的不安を引き起こします。
団体交渉の場では、アルティアは責任を回避するかのように「国保に入るか、社会保険を任意継続すればよい」と発言しましたが、これでは問題の本質を見誤っています。契約の翌年が保証されていない中で求職活動をしている労働者に、さらなる手続きを課すことになるのです。しかも、その説明は新入社員に一切行われておらず、手続き自体も平日にしか行えないのです。
はっきりさせておきたいのは、契約期間を3月31日まで延ばすことは、事務的に困難なことではありません。会社にとって唯一の「負担」は、たった3日間の業務を彼らの従業員に割り当てる方法を考えることだけです。そう、派遣されたALTはアルティアの「社員」であることを忘れてはいけません。会社が4月1日から新学期開始までの間に仕事を割り振っているように、学年末の数日間にも同じことができるはずです。これは業務の都合ではなく、企業の都合によって誰にコストを負担させるかという問題なのです。
こうした扱いは、労働者が最も不安定で脆弱な状況にある時期に行われます。もし翌年度の契約が取れなければ、彼らはすぐに次の職を探さなければなりません。再雇用されたとしても、条件はさらに悪化する可能性があります。事実、2023年には月給24万円・賞与18万円だったのが、2024年には月給21万円・賞与6万円にまで減額されました。政府や労働組合が賃上げを後押ししているにも関わらず、です。
この搾取的な制度に対して正当化できる説明を私たちは求めています。しかし今のところは、契約が月末まで続かないすべての人への警告として伝えておきたい。会社の節約のために、あなたがその代償を支払う必要はないのです。
