スミレさん*は、大手企業でフリーランスの英語講師として約2年間、週3日ほど働いていました。妊娠したとき、会社はとても理解を示してくれました。妊娠後期には当然、働ける日を減らし、出産後も子どもが1歳になるまでは、育児をしながら仕事を続けるために勤務を減らしていました。
会社もそれを受け入れており、妊娠や子育てには、ある程度柔軟なスケジュールが必要だという共通の理解があるように見えました。 また、スミレさんはフリーランスだったため、雇用保険から支給される育児休業給付の対象ではありませんでした。
そして、次の契約を結ぶ時期がやってきました。
それまで会社はとても柔軟に対応してくれていたので、スミレさんは、前年の勤務日数が足りないため今回は報酬単価を上げられないと言われ、驚きました。
毎年の単価アップを受けるためには、週に一定数以上のシフトに入る必要があるというルールがあることはスミレさんも知っていました。ただ、今回は妊娠と育児のために仕事を減らしていたので、自分のようなケースには何らかの例外があると思っていました。
そこでスミレさんは、自分の支部にフリーランス法を調べてもらい、何かできることがないか確認しました。
支部が調べたところ、一定期間以上の継続的な業務委託については、妊娠・出産・育児に関する配慮について、フリーランスから申出があった場合、発注事業者には必要な配慮をすることが求められています。また、そのような配慮を申し出たり、実際に受けたりしたことを理由に、不利益な取扱いをすることも禁止されています。
会社は、スミレさんが働ける日を減らすこと自体には対応してくれました。でも、その配慮を利用したことが、後になって単価アップを受けられない理由になってしまうのは、やはりおかしいのではないか。
スミレさんは、**「こういうときのための法律じゃないの?」**と疑問を持ちました。
ゼネラルユニオンは現在、この会社の対応について問題を提起しています。妊娠や育児のために仕事を減らすことを認めてもらえても、そのことが後から経済的な不利益につながるのであれば、せっかくの保護もあまり意味がありません。
フリーランス法はまだ比較的新しい法律で、こうした保護が実際のケースでどのように適用されていくのか、まだはっきりしていない部分もあります。このケースについての組合の考えはシンプルです。妊娠や育児のための配慮を利用したことで、フリーランスが後から不利になるようなことがあってはいけない。
そもそも、使ったら後で不利益になる「配慮」に、どれだけ意味があるのでしょうか?
*プライバシー保護のため、名前は仮名です。
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産休・育休:休める=給料が出る、ではありません
産休・育休トラブル:第1回
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