会社は、「継続は堪忍してほしい」と言いつつ、「授業料の前払い分は全生徒(OLたち)に即金で返す」と約束させられた。授業料を踏み倒して倒産した統一教会系の「バイリンガル」社などより、マシな対応であった。そこで、労組と生徒で相談会がもたれたが、被害者生徒会から「なんとか継続を」と意見集約されたため、それを労組の要求とした。そして「卒業まで教室の無償使用を認める。全職員の賃金も親会社が先払いする」ことで合意した。ただし、授業や雇用の継続や管理は、「すべてゼネラルユニオンで」という「労組組合下の自主運営」が条件であった。
こうして、直ちに授業は再開され、共闘した生徒と職員が一体となって、山原委員長が校長となり、連日、英会話学習にまい進している。そしてクリスマスには、「卒業式」なる盛大なパーティーも予定されている。労働者のみならず生徒たちからも、ゼネラルユニオンが「感謝される」珍しいケースとなった。
いつでもつぶせる」など、無責任な会社が多いこの業界では、派手な広告や授業料前受けに熱心でも、英会話をまともに教えない。そんな中、「先生と生徒と教室」があれば、経営者がいなくても立派に運営できることを、皆の努力で実証した貴重な経験となった。