そこで、これらの仲間を対象にした「全労協の合同労組」が、昨年来検討されてきたが、新しいい試みで、議論百出であった。例えば、名称も。「合同労組はダサイ」「ユニオンは、友好関係にある地域コミュニティユニオンと紛らわしい」といった具合で、延々と知恵をしぼったが、何と決まった労組名は、壮大な『ゼネラルユニオン』であった。清水慎三氏の提起を、勝手に登録商標にしたようなもの。さて、「ゼネラルユニオン」のリーフレットは、こうよびかけている。「職場に労組がなく、きつい労働条件で、辛抱している『未組織』の仲間たち」「職場に『労資一体の御用組合』しかなく、『まともな労組』を求める仲間たち」「全労協を支持するすべての仲間たちへ。雇用形態や国籍など一切問いません。誰でも、どの地域の、どんな職場からでも、企業内組合や、連合、全労連など既存の労組員の方でも、個人やグループ単位でこの、ゼネラルユニオンには参加できます。」
すなわち、文字通り誰でも入れる組合であって、一切のタブーはない。そのため、非公然はもちろん、二重三重加盟など、なんでもOKなのである。そのため労組運営には、幾つものノウハウが必要である。民間と公務員の共存や、二重加盟メンバーなどの、加盟と争議方法などであるが、規約作成や労働委員会活用を含めて連日勉強中。すでに相談や争議も数多くの労働相談と争議が、すでに持ち込まれている。コンピューター労働者、英会話学校の外国人教師、当局と労組の挟撃にあっている公務員などからであり、解雇撤回などの勝利を収めつつある。
現在、ユニオンに入ってきている仲間は、未組織労働者、コミュニティユニオンや中立労組のメンバー、連合や全労連の労組員と、とてつもなく多彩なのである。組合費は月800円だが、この中に全労協会費やニュース郵送料なども含まれている。争議支援のお礼として、北摂ユニオン大幸薬品から胴られた「ゼネラルユニン」の旗は、今年のメーデーの隊列を飾った。
労働相談電話は常時開設されており、加盟申込みに限らず、あらゆる相談に対応している。六月からは、労働講座を開始するほか、労働相談を継続していく構えだ。特に、外国人労働者や、本工が連合労組のところの臨時パート労働者に組織化の照準を合わしている。そしてユニオンの第一回総会が来る1991年6月、18時半から森の宮の大阪市立労働会館で開催される。