Joytalk:ある訓話

6月 15, 2017

この話は以前取り上げたものととても似ているので、我々は「同じ人が書いたのでは?」と実際に思ったほどだった。

メールを送ってきた方からは、情報の出所を明かさないことを条件にメールを公開する許可を頂いた。

プライバシー保護のために、詳細の一部については編集を行なった。

***
昨年、2016年4月に私が経験したことを以下にお知らせします。

私はJoytalkという派遣会社の募集担当者に採用されました。ALTとしての仕事が始まる一週間前のことでした。

彼は私に、「観光ビザで日本に入国しそれから働き始めるのは合法だ」と言ったのです。

その募集担当者は給料のことに関しては詳しくはありませんでしたが、私が日本で暮らしていくには十分だろう、ということでした。

ですが、いざ日本に着いてみると生活費(つまり生活必需品の物価水準)は私が暮らしていたところとほぼ同じレベルでした。

彼は、契約書にサインしないままに私を日本に呼んだのです。

出発まで一週間しかありませんでした。

また、「住まい探しに助けが必要ですか?」と私に聞きました。

私はそれまで日本に行ったことはありませんでしたので、私は、私が日本に着いてから私の住まい探しを手伝ってくれるのだろうと思いました。

日本に来てみると、生活費が結構かかることがわかりました。そして、私が住む住居は既に借りられていて、しかもそこは(通常の月だと20万円に満たない私の給料からすると)高い家賃の物件でした。

私への連絡なしに借りられていたそのアパートは、家賃5万5,000円に加え敷金、保険料、不動産屋への手数料など多額の費用が必要な物件だったのです。

更に、日本に着くとすぐに、私は「労働時間は一日約10時間」と告げられたのです(後で計算したみましたが、時給は10ドル弱でした)。

Joytalkの募集担当者に状況を聞き、その後労働時間を聞き、私は契約書にはサインしないことを決めました。会社が勝手に選んでいたアパートと高い生活費がその理由でした。居続ければ、かなりお金に困る生活を送ることになると思ったからです。

つまり、Joytalkの募集担当者が「大丈夫」と言うので、教師の仕事が始まるわずか3~4日前に私は日本に来たのです。そして、述べたような納得できないことがあることがわかり、契約書にはサインしないままでした。

私が「この仕事はお受けできません」と言うと、会社の人達は私のところに飛んできて、私の気持ちを変えてサインさせることができないとわかると、今度はそれでも居続けさせようとイジメさえやろうとしました。

そして彼等は私に、「帰国するならその前にアパートの契約とキャンセルの費用を全部払って貰わなければならないから、今すぐATMに行ってくれ」と言ったのです。

契約書にサインなどできないし、その仕事はやれないことははっきりしていました。会社の提示(給料、労働時間や経済的支援もないこと)は実質年季奉公のようなもので、これを受けたら暮らしてはいけず、学生ローンの支払いもできないだろうからでした。

それに加えて私に知らせることも、ましてや私の同意を得ることもないままに会社が選んだアパートの家賃を払うことは筋が通らないと思いました。

そして挙句の果てには、彼等は「あなたは会社に侵害を与えた」と言い放ったのです。

仕事が始まるわずか一週間前に人を雇い、教育委員会と急いで作った契約書に自分達が違反しないで済むことを願い、祈って、半分はウソをついて私が日本に行って働くように仕向けたのです。学期が始まる一週間前になっても、一人足りない教師をなんとか都合できる十分な見通しがなかったのがその理由でした。

***

Joytalkが本人に知らせることもなく、従って本人の同意もないままにALTのためだとしてアパートを借り、本人は当然そこに住むと思い込むという話を聞くのは、これが初めてではない。

会社と従業員との間に賃貸契約はないままに、「家を探すのを手伝いましょうか?」と声をかけて会社名義でアパートを借り、費用は従業員の給料から天引きする、という仕組みを我々が聞くのは初めてではない。

いずれの場合でも、日本の出入国管理局の許可なしに日本で働く、というのは実に危険な考えなのであって、逮捕・強制送還の恐れが十分にある。

絶対に観光ビザで働いではならない。これは犯罪なのだ、

加えて、ここに紹介されているような賃貸物件には関わってはならない(ここに紹介されたケースでは会社が勝手に物件を借り、それを雇った人間に押し付け、家賃その他を払うように要求したのだからとんでもない)。

会社に「アパートを探すのを手伝いましょうか」と言われたら、その中身を正確に理解することが大事である。又貸しを特に希望しない限り(これ自身が違法となる場合もあり得る)、特に指定すること以外は内容や形を問わず依頼すべきでない。

あなた自身の事前の了解なしに会社に勝手に決めさせてはならない。

最後にもう一つ。こうした賃貸契約を会社と結ぶ場合、それは雇用契約とは全く切り離されたものでなければならないし、またあくまで両者の同意に基づくものでなければならない。

あなたの了解なしに、あなたが住む住居を会社があなたに押し付けることはできないし、その家賃その他をあなたに払うように要求することはできない。あなたと会社との間に賃貸契約がないとしたらとりわけそうである。

このような状況では、あなたには一切の支払いを拒否する合法的な権利がある。例えあなたがその住まいに住むことを決めた場合であってもそうである(も我々はそうすることを勧めないが、決めるのはあなた自身である)。

Joytalkの出入国管理に関連した様々な法違反の疑惑(つまり、「観光ビザで日本に入国しそれから働き始めるのは合法だ」など)についてだが、我々はあなたの判断に委ねることにする。


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