ゼネラルユニオンが札幌市に「ALT直接雇用化」申入れ

8月 11, 2016

 

◎札幌市長・市議会各会派・市教委への「直接雇用化」申入れ交渉報告

 

8月1日に申入書【後掲】を提出し、外国人の人権擁護活動をされておられる「外国人住民基本法の制定を求める北海道キリスト教連絡協議会【外キ連】や「うえるかむはうす」と一緒に対市教委交渉をもった。再入札が「公示前から結果が漏れ、即日審査で高額入札業者が逆転落札など、結論ありきの官製談合だ」の指摘に対しては、市教委は、否定も肯定もしなかった。ただ、この入札が「派遣でなく委託」と「社会保険非加入」の点で違法であったことについてはは、市も後日関連法規をチェックされたようで、私達の指摘にうなずいていた。

 

◎ユニオンが文書公開請求=ALTは雇用形態により賃金・保険・実働時間などに不当格差

 

ユニオンは今、市の契約や入札手続の文書公開を請求し精査しているが、ALTのうち35名が5年契約のJET=直接雇用だったことが判明した。月給28~32万円、・社会保険有、休息を含む8時間30分が労働時間になっていた。市教委も、社会保険逃れ【インタラック雇用契約書の週29.5時間】との口裏合わせで、委託ALTのみ「授業と授業の間は休憩で、実働扱いせず」としてきたが、これではサービス残業の労基法違反となり、まったく同じ業務で同じ拘束時間なのに、直接雇用と委託で労働時間や給与や保険が大違い、という二重基準の格差を今も放置していることが判明した。

 

また「委託は違法」との文科省通達への脱法策として、市と業者はチームティ-チンングの実態を文科省にバレないように策をめぐらし「委託ALTと日本人教諭とが授業準備を一緒にしたり、口をきいてはならない。」とまで教師に指示するなど、国への挑戦とも思える悪質さである。

 

◎市は検討を約束し、「ゼネラルユニオンへの回答書を8月最終週に提出」と確約

 

北海道外キ連の方からは、ALTと一緒に学ぶ子どもや保護者の立場から、まともな教育・まともな直接雇用の必要性が強く訴えられた。また、札幌市だけで1万人もの外国人居住者がおられ家族と共に定住していることからして、「他の都市のように、何故直接雇用を地元で募集しないのか?。何故落札後慌てて講師を遠隔地から呼ぶ業者に丸投げするのか?」と、市への叱責があった。

 

市は、「検討中」としか答えなかったが、私達が交渉で質問すると「直接雇用を含めて検討していていく」との答弁があった。市幹部が「入札を数年毎に」の思いつきを吐露してるようだが、「入札毎に業者も講師も総入替え」の実態は変わらないし、業者のALT雇用が短期であり、年中、講師入替えは不可避で、現実的ではない。

とはいえ市教委は、ゼネラルユニオンに対し「8月最終週に、検討結果を文書で回答する」と確約した。

 

◎市議会各会派へ申入れ。9月議会でALT雇用問題を追及の意向。北海道新聞も大きく報道

 

市教委交渉のあと、申入書とユニオンの調査報告書を札幌市議会に提出し、民進党や共産党や市民クラブなど、すべての会派とも面談し要請を行なった。9月の市議会で市議団から質問や追及が予定されており、ユニオンへの問合せも続いている。引き続き記者団からの取材を受け、8月2日付の北海道新聞に、写真入りでゼネラルユニオンの申入れが大きく掲載された。

 

◎インタラック・NOVAとの団交報告

 

今回の事件の当事者でもある各委託業者の本社とは、大阪で団交が継続されている。NOVA社は、ALTに行けなかった講師達への全国NOVA校への受入れとその間の補償を行なった。ユニオンは、排除された「ネイティブでない講師」への補償、採用差別禁止などを要求してきたが、社内規則撤廃や補償額増などの回答書をユニオンに提出してきた。

 

◎札幌市が直接雇用を拒否するなら、すべての法違反の一斉告発は不可避

 

市は、ユニオンの警告を無視して再入札を強行し、一旦失格したインタラックを復帰させ、違法な業務委託を再開している。ユニオンは「社会保険加入と実働時間統一とは即刻実施。直接雇用は夏から予算措置をなし秋までに決断を」と、札幌市に最後通告している。

 

札幌市が全ALTの直接雇用という適法な解決法を選ばずこれらの違法な派遣や委託契約を続けるなら、私達は労基法違反【虚偽の労働時間・過去分を含むサービス残業代未払】、学校教育法・職安法・派遣法違反【ALT丸投げ】を一斉に告発・提訴する予定である。


 

 2016年8月1日

札 幌 市 長 秋元 克広 様

札幌市 教育長 長岡 豊彦 様

札幌市議会議長 鈴木 健雄 様

 

ゼネラルユニオン

外国人住民基本法の制定を求める北海道キリスト教連絡協議会

 

「違法なALT委託」入札を繰返さず、市の完全直接雇用を求める共同申入書

 

貴市は、2016年度ALT35名を直接雇用しながら、65名は、学校教育法・派遣法等で禁止【文科省21年8月28日発初国教65号通知】されている「委託」とし、業者外注をしてきました。今春、例年落札していたインタラックが失格し、NOVAが落札したのにも関わらず、結局、講師を集めきれず、市の274校の授業が停止しました。異例の再入札は、再び「委託」で行われ、やはり競争にはならず、インタラックが落札となりました。公示前から結果が漏れ、即日審査が行われている状況やこれらの経緯を考えると、改めて調査が必要と思われます。

 

これだけの大人数を下請けさせる教育委員会は全国でも珍しく、条件を満たす入札業者の選定は、現在難しい状況となっており、貴市が関わった両社共、落札後に派遣人材を募集しているため、授業開始までには間に合うはずがなく、かつ、今回は講師の奪い合いや係争まで起きてしまいました。貴市が、赴任数日前に講師全員を無視し、委託契約を解約したため、貴市の274校の授業は停止し、授業を受けられなかった生徒や保護者はもちろん、両社から解雇された講師達は、貴市と両社に翻弄され、混乱は未だ収拾していません。

「8時半から16時15分迄の勤務」が貴市の仕様書となっており、NOVAは社会保険に加入済だったのに対し、インタラックは、自社の週29.5時間契約を基に、社会保険には加入させていません。そのため、社会保険逃れの脱法どころか、市の労基法違反【時間外手当未払】にもなっています。

 

学校教育法は、教育委員会や学校の指揮管理を定めており、業者への丸投げは不可能であり、入札は、毎年全講師がクビになるという、教育無視・人権無視のリスクが伴います。今回の経緯を踏まえ、教育の質やALTの育成、国際交流の蓄積等を考慮し、貴市が公募する形で、全ALTの直接雇用化をはかって頂けるよう検討願います。また、その際には雇用問題が起きないよう、現行ALTが「希望すれば直接雇用しなければならない」という派遣法上の義務も遵守して下さいますようお願い申し上げます。

以 上


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