ゼネラルユニオンが支援し、大阪CNETが労災保険を勝ち取る

Aug 3, 2015

昼食後にクラスを監督していた時、一人の学生が教室のドアを突然バタンと閉めた。その時その指導員のひじがあった場所が悪かった。ドアと壁とに挟まれ、その急な衝撃で瞬時に骨折してしまったのだ。さらに運が悪いことに、通常はドアと入り口の枠との間でクッションの役割を果たしている緩衝材が、その時は外された状態だった。そのために指導員のひじは、厚板と固い金属製の壁に挟まれてしまったのだ。

ひじの骨が折れ激痛に襲われたので、彼はその学校の教師に病院に連れて行ってくれるように頼んだが、誰も応じてはくれなかった。それどころか、学校はその怪我を打ち傷だとして簡単に片づけ、そのひじにメントールを塗って仕事に戻らせた。

仕事を続けられない程痛みは激しく、その指導員が出来た唯一のことは家に帰らせて欲しいと頼むことだった。学校はしぶしぶ応じたが、学校に来れない期間については有給休暇を使うようにと告げた。

学校を出て電車で帰宅し、帰宅後の午後の時間を、予約なしで治療してもらえる地元の病院を探して電話をかけることに費やした。やっと病院を見つけ、専門の医師の診察を受け、その後レントゲンを撮り、治療を受け、理学療法を終えるまでに6か月を要した。

こうした身体の怪我に加え、彼は更に傷つくこととなった。その指導員は仕事から離れていた期間をカバーできる程の有給休暇の残り分は持っていなかったために、教育委員会は丸二日分の給料を差し引いたのだ。

この指導員が組合に加入したのは、実は大阪市が定めている「3年間」という契約期限を延長するための助けを求めてのことだった。しかしこの時彼は、職場での怪我について教育委員会は完全に誤った対応をしてきたことを学んだのである。つまり、自分は「労災保険」でカバーされたはずだったことを。

組合はこの問題を大阪市教育委員会に対して取り上げ、解決することができた。もしこの指導員がゼネラルユニオンに加入していなかったとしたらどうなったのだろうか、想像して頂きたい。労災保険の権利は事もなげに無視されただろう。そして、彼が一人でできることはほとんどなかっただろう。労災保険という権利を主張することはおろか、そうしたものがあることさえ知らないまま、毎日毎日仕事の中で怪我をしている人達はたくさんいるに違いない。

心に留めて欲しいこと:無知は危険に、時には致命的にさえなる。法や権利は、その存在さえ知らないなら、そして、例え今必要はなくてもそれらが自分を守るものであることを知らないなら、学ぶことは難しい。他国にいれば尚更である。あなたの雇用主が、例え教育委員会であっても、正しいことをすると当てにしてはならないのだ。
 


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