「大義なき解散」-衆議院選挙がはじまっている

12月 12, 2014

公明党が選挙が重なるのを嫌ったともいわれるが、集団的自衛権行使容認の閣議決定に対する批判、経済政策 (アベノミクス )の停滞などを打開するために、野党の選挙準備が整わないいまのうちに選挙に打って出るのが与党にとってベストだという判断が正解のような気がする。その意味では、安倍政権ならではの強引さがここでも発揮された、といっていいのではないか。

このところ安倍政権の支持率は下がり気味である。選挙直前のマスコミ予想でも、与党の議席減がいわれていた。しかし、12月4日の各紙朝刊では「自民3 00議席をうかがう野党は低調」との世論調査予想が出された。どうなってるんだ、この国は?この国の人たちは!、思わずため息が出てしまう。あ~、やだやだやだ…。

もし今回の選挙で与党大勝ともなれば、すぐにも集団的自衛権行使容認に向けての法整備が進むだろうし、憲法改悪の動きも拍車がかかるに違いない。突然の解散で一旦は廃案となった労働者派遣法の改悪も進み、安倍が言うところの「世界で最も経済活動がしやすい」 (=労働者を使い勝手しやすい )国になるのだろう。という次第だが、この世に絶望するわけにもいかないし、くれぐれも棄権などしないように…。

いずれにしろ年が明ければ、いろいろな課題が目白押しに迫ってくることは間違いない。前記の集団的自衛権の関係にしろ、改憲の動向にしろ派遣法の改悪にしろ、待ったなしの状況になる。原発の再稼働、米軍基地問題などでは立地現場での激突も想定される。春先には教科書検定もはじまる。

ということで、我ら大阪全労協は少数派でしかないが、「山椒は小粒で…」の精神を発揮してやれることを着実に、さらに確実に健闘しようではないか。 

from大阪全労協ニュース 2014年12月号

 

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