派遣会社にあなたの子供の健康を委ねられますか?

8月 23, 2010

しかし、派遣で問題なのはこれだけではありません。あなたの子供の健康についても、懸念すべきなのです。 労働安全衛生法では、事業主はすべて、定期健康診断を実施しなければならないと定められていますが、派遣会社の大半はこの法律の遵守を怠っています。

学校保健安全法では、学校職員は定期健診を受けなければならないことになっていますが、教育委員会は外国語指導助手(ALT)には健診を実施しておらず、生徒の安全を守る責任を回避しています。厳密には、ALTは教育委員会の職員ではないため、教育委員会は、生徒の安全を守る責任から逃れ、それは派遣会社の責任だと主張しています。その結果、誰もALTに健診を実施せず、結局生徒の健康が危険にさらされているのです。

生徒・教員双方の安全を保証するためには、毎年の胸部X線検査は欠かせません。結核は1950年以降減少してはいるものの、多くの欧米諸国同様、日本でも、近年罹患率が再上昇しました。

結核のリスク

政府報告によると、現在、日本で新たに結核と診断された患者数は年間4万人以上、死亡数は約2700人。小児、大学生の罹患も増加しています。

ALTは健診なし

正確な数を把握するのは難しいのですが、ALTは、全国で数千人にのぼります。感染の危険にさらされている生徒に接する機会のある他の教員の数を含めると、1万人を超える可能性があります。派遣会社を通して働いているALTは、通常結核の検診は受けていません。したがって、生徒や他の教員の健康が危険にさらされることになります。

ユニオンの取り組み

ゼネラルユニオンは、教育委員会や派遣会社に対し、教育・雇用関連の法律を遵守させる取り組みを続けています。その一環として、最近、インタラックが東海市のALTに健診を受けさせておらず、法律に違反していることを告発しました。その結果、インタラックは健診を実施するよう命令を受け、現在、ALT全員に健診を受けさせる制度を準備中のようですが、ユニオンとしては、本当に実施する気があるのかどうか様子を見ています。ところで、以前、インタラックが、教育委員会に派遣していたALTに健診を受けるよう要請したこともあったようですが、会社側は、実際に受けたかどうかの確認までは怠っていたことがほとんどであったようです。

あなたにできること ALTは直接雇用すべき

健診の問題は、子供たちの教育をインタラック、W5、アルティアセントラルといった民間企業の手に委ねることができない理由の一つです。民間の派遣会社は、生徒、労働者、どちらの安全確保についても、頼りになりません。ALTが全員直接雇用になれば、定期健診も、当然、日本人の同僚教員と同時に実施されるでしょう。

 

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