NOVAの法違反とゼネラルユニオンの闘い

12月 6, 2007

フランチャイズの語学業界は,普通,学校がテナントのため,資産がなく,カネの動きは,学校の家賃・教職員人件費と,広告費が巨大です.広告は激減していますが,当然のことだと考えられます.

閉鎖の前触れは,「賃貸家賃の滞納・教職員賃金の遅配」から発覚します.普通,倒産の際は,会社更生法や破産などの法的申請が「公表」となります.しかし,語学業界では「賃金遅配」や「突然の教室閉鎖」から始まる場合が多いのです.すなわち,会社手持ちの現金=「キャッシュフロー」のタイミングが決まります.それゆえ,銀行や関係金融会社や監査法人が最も,精通していたかもしれません.

猿橋氏自身が償い,弁済せよ

製造業などであれば,工場に資産価値があって,倒産しても,事業継続や再開の場合がありますが,NOVAのように,信頼=ブランドとイメージを自ら破壊する結果を作ってしまった場合,たいへん,継続が困難です.同業界の中からバックアップの声はあがらず、スポンサーとして、ジーエデュケーション=ジーコムが登場しました。 「資産はない」と先述しましたが,創業以来の利益は,猿橋氏の資産として,個人と別会社に蓄えられています.

「無限責任」にするべく,名義は色々でしょうけれども,永年搾り取ったレッスン料【そして低賃金・サービス残業】の固まりです.これら会社資産・個人資産は,全部吐き出すべきであり,「倒産回避」,そして,どんな場合でも,レッスン料の返還と,賃金支払に投入すべきでした.

もしその責務を果たさず,猿橋社長が,突然学校を閉鎖し,逃亡するなら、消費者法や労働法違反のみならず,詐欺商法・マネーロンダリングの法違反も立件され,ライブドアのように,刑事事件に発展する可能性も大であることを認識すべきです.

NOVAの法違反と,ゼネラルユニオンの闘い

私たちゼネラルユニオンは,結成以来16年,あらゆる国籍の労働者の権利向上めざして,闘ってきました.「日本最大の外国人雇用企業」と豪語するNOVAは,「生徒と教職員を使い捨て」をする最も悪質な企業です.ゼネラルユニオンは,多国籍労組ですが,多言語の労働相談センターでもあります.ユニオンに寄せられる雇用・労働トラブルの苦情は,消費者センターと同じく,NOVAがワースト1でした.

これまで,ユニオンは,告発・提訴やストライキで,「年次有給休暇制度・雇用保険加入」などを,NOVAに認めさせてきました.また,交際禁止規定【講師と生徒が学外で出会うと解雇?】や,【外国人講師への薬物検査強制?】という社内規定を,人権擁護委員会に訴え,強行をSTOPさせてきました. しかしその他,適法な就業規則・時間外労働協定の届出がナイなどの労基法違反も数えきれず,社会保険加入も完了していませんでした.

会社は,「法定の健保・年金加入義務はない」と外国人講師をだまし,代わりに,NOVAの子会社【JMA海外旅行保険=猿橋氏が役員】への加入を強制してきました.「消費者関連法に18項目抵触」と報道されていますが,労基法など,労働法違反は,さらに多く,「無保険で病気にかかった講師や,サービス残業を強制される」などの悲痛な叫びは,ゼネラルユニオンの「労働相談センター」に寄せられてきました.

「まともな教育」を,NOVAに要求

問題は,1日8レッスンなどの過酷な労働環境だけではありません.労組としては珍しいかも知れませんが,NOVAの商法や,レッスンのクオリティにも監視を続け,にらみ合ってきました.「過大な広告のために,授業料を無駄使いするな」「講師採用や広告が人種差別的.研修が数日間のみというのもおかしい」などを指摘してきました.

さらに「教育の質を上げてほしい」と,労組として要求したところ,「当社はマニュアルがあるから,数日間の研修で教壇に立てる.」「NOVAが【教育】と自称したことはなく,【異文化との出逢いの場】と考えている.教育ウンヌンは,ユニオンの言いがかりだ」という信じられない回答でした.

大規模な消費者問題発覚と,NOVAの脱法工作

「高額の前払いチケットを押し売られた.キャンセルに応じない.レッスン予約ができない」などの生徒さんからの苦情は,相当以前から,全国各市の消費者センターに殺到していました.また,それに危機感をもった外国人講師から,「どのように生徒さんにアドバイスすればいいのか」と,ユニオンへも相談が続いてきました。 だが,これらに耳を貸さなかったNOVA本社の開き直りにより,「業務停止命令と訓練給付金認定取消」などが発令され,膨大な被害者を生む最悪の事態を迎ました.

NOVAの状況を知りながら放置し,最高裁判決まで、NOVA商法を擁護し続けた経済産業省の、手のひらをかえしたような方針転換による急な処分で,被害を拡大させてしまいました。政府自民党の責任も大きいといえます.

NOVAと,教育委員会・大学が偽装講師契約も

一方,各市教委や大学が,語学講師の直接雇用していたのに,自民党政権の「行革・規制緩和・公務員減」の大合唱のもと,最近,アウトソーシングが強行されている問題も,ユニオンが指摘してきました.

そして大阪府下23市町の教委が,語学業者に偽装請負させていた事実を,3月22日に記者会見をもって公表し,加えて,東大阪市・泉南市・滋賀県などが,NOVA相手に,派遣契約をしていたことも発覚し,非難が殺到しています.

大阪市教委も,昨年度から小中学校の英語授業をNOVAに委託してきたのですが,学校教育法で決められた「教委・学校としての授業への指揮管理責任」を放棄し,NOVAに丸投げをする「派遣法違反」が明白になりました.そして許し難い癒着も報道されました.

関元市長・猿橋元社長は、NOVAへの違法な丸投げ委託と、消費者問題モミ消しの責任をとれ

「NOVAの苦情を放置できない,と大阪市消費者センターが,NOVAに出頭を勧告していたが拒否された.そのための処分に移行する直前に,関・大阪市長【当時】のもとに,猿橋NOVA社長【当時】と自民党の中山泰秀代議士【大阪4区】が押しかけた.両名が,NOVA商法とキャンセルルールの正当性を説得し,その後,行政指導はウヤムヤとなった」という,驚くべき事実です.

消費者からの訴訟にNOVAがことごとく敗訴していたのに,NOVAと癒着して見逃してきた経済産業省や大阪市の責任は大きい,と考えます.だからこそ,自民党代議士のパーティ券を買い、財団を共有してきた猿橋氏は許せない.そして,自らの市の消費者センターが悲鳴をあげ,行政指導に乗り出そうとしていたのに,それをさせなかった関氏とNOVA・自民党の癒着は,疑惑を持たれて当然でしょう.

さらに次の不正も露呈しました.大阪市教委の講師外注は一般競争入札でなく,業者を指名する方法をとっていました。しかし、その中でも、「市が内定していた基準価格と提案内容に合致する業者がいなかった」として,この間、何回も「入札不調」が続きましたが、不思議なことに、その価格が公表されていないハズの市基準価格に100円単位まで合致した形でNOVAが受注しました。市は、指名停止を検討するというが、市全体のスキャンダルとなりつつあります。

関氏が、市消費者センターを信頼したNOVA生徒のSOSを無視するどころか,もみ消しまでするの悪質さは言語道断である.また,NOVAの消費者法・派遣法違反を知りながら,市民の税金をNOVAに、不法に投入してきた談合責任はどうなるのか?明らかにされたい.

そして、NOVAが会社更生法を申請するやいなや、大阪市教委は「NOVAとの派遣=委託契約を解除」を発表し、講師を追放したため、授業が全面停止してしまいました。

厚労省とゼネラルユニオンは、「同じ講師を市の直接雇用に」と要求し、同様にNOVAと派遣契約をしていた他の自治体での、「講師直接雇用」が拡大しました。ところが、関市長は、落選前の最後の悪行として、他の派遣会社の公募を強行し、市長を辞任してしまいました。しかも、落札した「インタラック」「ゼンケン」らは、他の各市で、「偽装委託」の法違反を断罪された会社だったのです。大阪市は、アウトソーシングをやめ、今からでも「直接雇用」に切替えるべきです。今後、平松新市長の判断を注視していきたい。

 

 

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