英会話「ノヴァ」、外国人講師を社会保険に加入させず

3月 3, 2005

同労組は、健康保険法や厚生年金法違反にあたるとして、捜査機関への告発も検討している。 同労組によると、ノヴァは、外国人講師約5000人を保険や年金に加入させていないという。採用時に加入が義務であることなどを告げない一方で、健康保険代わりに同社の子会社が扱う民間保険会社の「海外旅行保険」の紹介をしているという。

健康保険法と厚生年金法は、国籍を問わず、2カ月間を超えて常時働く人については、企業側が強制加入させるよう定めている。同社の外国人講師は通常1年ごとに契約を更新することになっており、同労組は「加入義務の要件を満たしている」としている。 未加入の場合、従業員は病気の際に十分な保障が受けられなかったり、老後に年金を受け取れなかったりする。

ノヴァの広報担当者は「現行の制度は外国人労働者にとって問題がある。現状に即した制度づくりが必要だ」と話す。民間保険の紹介については「通訳や医療機関の紹介などのサービスが付いており、日本に不案内な外国人に適した商品」としている。 しかし、社会保険庁医療保険課は「現行法に不満があるからといって、それを守らないのは問題だ」と指摘する。 会見に出席した米国出身の講師ロバート・ビソムさんは「説明を受けていれば、紹介を受けた民間の保険には入らなかった。未加入は悲しいことだ」と話している。

 

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