Month: July 2017

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労組周辺動向 No.14 2017年7月28日現在

1. 日本プロ野球選手会が契約更改の前に提示金額の書面通知を日本野球機構に要求 日本プロ野球選手会は14日、名古屋市内で臨時大会を開き、契約更改の前に、12球団側に事前に提示金額を書面で通知するよう求め、拒否された場合は12球団の全選手が初回の交渉を保留するなどの対応策を取ることを決めた。 選手会側が作成した書面は以下の通り。

「無期転換逃れ」との闘いは会社の法違反全般を点検・是正するいい機会

2018年4月1日から具体化が始まる、改正労働契約法に基づく有期契約労働者の無期契約への転換については、ゼネラルユニオンはこれまで、これらから逃れようとする会社・組織との闘いの報告、闘いの糧となる関係法や資料の紹介や解説などを記事として取り上げてきた。「雇用の安定=無期雇用への転換と文科省からの2通のメール」 「無期契約への転換逃れの悪知恵は破砕できる」 「同志社、「無期転換」についての威嚇を撤回」 「樟蔭学園が労働契約法に違反し講師を一斉に雇止め」 などがその一部である。

労組周辺動向 No.13 2017年7月14日現在

1. アニメ業界の労働環境改善へ労働基準監督署がセミナーを開催 アニメーション業界の長時間労働や低賃金といった労働環境を改善しようと、2017年6月30日、国内で最も多くのアニメ制作会社が集まる東京・杉並区や練馬区を担当する2つの労働基準監督署がセミナー開き、制作会社の労務担当者やアニメーターなどおよそ190人が参加した。 日本のアニメーションは海外でも高い評価を受けていますが、業界団体が3年前に行った調査では、制作者の労働時間は1日の平均で11時間に上り、ひと月の休みも平均で4日余りにとどまっていた。 セミナーでは労働基準監督官が講師を務め、過去にアニメの制作会社に立ち入り調査を行った際、最低賃金を下回る給与しか支払われていなかったり残業が月100時間を超えるケースがあったりしたことを説明し、社員の労働時間を適正に管理し仕事に見合った賃金を支払うよう呼びかけた。  

無期契約への転換逃れの悪知恵は破砕できる

約5年前の2012年8月3日、改正労働契約法が国会を通過して成立した。同法はその1週間後の8月10日に公布され、同時にその大部分が同日施行された。この改正の最大の焦点であった第18条―有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合は、労働者の申込みにより、無期労働契約に転換させる―は2013年4月1日に施行された。「研究者」などを対象とした「無期転換は10年を超えてから」という「特例」は別の法律の下、更に1年後の2014年4月1日に施行された。 この「有期労働契約の無期労働契約への転換」は、その実行が2018年4月1日から可能となる。この転換は雇用の安定・確保という意味では、非正規労働者にとっては望ましいものである。同時にこれは、非正規労働者を安いコストで雇い、都合が悪くなれば簡単に解雇できる状態を維持したい経営者にとっては望ましくないものになる。だから現に、非正規労働者のいる全国の労働現場では、この転換の権利の確保を目指す非正規労働者と、この権利を与えたくない経営者との間のせめぎ合いが日を追う毎に広がり、激しさを増している。その実例については、本ホームページでも紹介してきた。

樟蔭学園が労働契約法に違反し講師を一斉に雇止め

「5年経てば無期」の法律義務への悪質な脱法行為 今日、多くの大学や高校で非常勤など有期契約の講師は重要な役割を担っている。その雇用安定のため、労働契約法第19条には「契約更新後は特段の理由なく更新拒否はされない」旨が定められている。また、同法第18条では、「就労5年経過後、本人が無期契約を希望すれば、使用者はこれに同意しなければならない」旨が謳われており、2018年4月1日以降、この「無期契約への転換」が具体化される。 すなわち、これまで有期契約であった労働者は、その期間が5年を超えれば「無期契約か契約更新かを自由に選択」でき、使用者はこの選択を拒否できないこととなったのである。そこで各事業所でも契約の無期転換が進み、同法第20条が定める正職員との格差是正も進んでいる。

Joytalkさん、「持ち帰り」も「仕事」ですよ

Joytalkは北日本で英会話教室や英語教師の派遣事業を行なっている会社である。この会社は「持ち帰り」という言葉の意味を理解していないように見受けられる。2017年6月14日、この会社でALTの統括と管理を行っているマネージャーが非常に重要な内容のメールをALT達に送った。それは「持ち帰りの仕事に関する連絡」というもので、その中には「研修として仕事を自宅に持ち帰って仕上げること」を要求する内容であった。ところが驚くことに、この持ち帰りの仕事に対していくら残業代が支払われるのかがこのメールには記載されていなかったのである。 え? どういうことだ? 「持ち帰り」は仕事だろう?