「学生のコース申込が少ない」という大学責任の閉講ドタキャン

各大学は通年、秋以降に次年度の計画をたて、非常勤講師らに契約継続の意志確認を行なう。ゼネラルユニオンは主な大学と、「次年度契約に変更の可能性がある場合は、前年度前期中に、労使協議を行なう」という事前協議制を締結している。こうして、講師の雇用安定と、授業の円滑化をはかっているのだが、一部の大学では、それどころか、「年度初頭における学生の申込数が少なく、急な閉講となった場合、〇か月分の補償をする」という慣行が見受けられる。契約書にも記載されている場合もあり、大学は「本人も了解していた」と主張する。

労基法26条「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、手当を支払わねばならない」

震災や停電の休業でも100%の休業手当を払う使用者が多いのに、「申込数が少ないから閉講」というのは、経営陣の見通し間違い以外、何者でもない。はっきりしているのは講師に何の責任もナイということだ。そんな条項を挿入されても、講師が契約に異議をとなえる事は困難であり、大学の落度の責任転化である。

こうした脱法的慣行のある大学では、「申込学生数が、ゼロ~10名以下の場合、1~3か月の賃金補償をする」など、勝手な基準を決めている。

帝塚山大学は、「3か月分の賃金を払う」ルールだったが、ゼネラルユニオンとの協議解決に至らなかったことから、組合員講師が奈良労基署に労基法違反の申告を申し立てた。監督官は現地査察を含め、再三の調査をを行なった結果、2011年3月3日に、帝塚山学院宛に「労基法26条違反であり、全契約期間中の手当を支払わなければならない」との、是正勧告を発令した。

当該講師は、残り9か月分の賃金補償を獲得した。労基署所は、このような契約書の改善の指導も実施した。 ゼネラルユニオンは、近畿大・大阪国際大・龍谷大などとも、改善へむけた交渉を展開している。

 

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